起立性低血圧は思春期が終わらないと終わらない??
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起立性低血圧は思春期特有の症状です。
ホルモンバランスが崩れて、起きた時と寝ている時の血圧に変化をつけられないため、起きている時の頭痛や吐き気に悩まされます。
多くのお子さんは午後になると嘘のように元気になります。
小学生から高校生くらいまで、統計的には女子に多いようです。
起立性低血圧は思春期が終わらないと終わらない??
「思春期特有の」と前述しました。
と言うことは思春期が終わらないと治らないのでしょうか?
そうではありません。
逆に、思春期が終われば治るのかと言うとそうでもないです。
大学生になっても昼夜逆転が治らない姉妹を診たことがあります。
思春期が終わらなくても起立性低血圧を治す方法
その①無理をさせない
起立性低血圧のお子さんは朝起きられません。
親心で
「このままだとずっと起きられないで二度と学校に行けないのでは、、、」
と心配になって無理に起こす人がいます。
心配になる気持ちは分かります。
でも、これは起立性低血圧の症状を悪化させる一因になります。
起立性低血圧は起きた時の血圧が上げられず、脳や内臓に充分な血流が行き渡りません。
だから起きられないのですが、無理やり起こすと脳や内臓が慢性血流不足になってしまい、午後になってもずっと体調が良くならないのです。
とりあえず起きられる時間まで見守っていて下さい。
思春期が終わらなくても起立性低血圧を治す方法
その②早く寝る
前述したように、起きる時間はコントロール出来ないものと考えて下さい。
コントロールできるのは寝る時間です。
多くのお子さんが、起きる時間がお昼過ぎになっているので当然寝る時間も遅くなる傾向があります。
夜の12時や場合によっては夜中の1時、2時なんてお子さんもいます。
布団の中に入っても眠くなりません。
そこでスマホやゲームをベットに持ち込み始めます。
これが楽しくてさらに眠れなくなります。
考えてみてください。
夜中にゲームがやり放題だとしたらどうですか?
夜が待ち遠しくなりますよね?
そして遅く寝るので当然朝はなかなか起きられない、、、と言う悪循環に陥るのです。
前述したように朝起きられる時間はコントロールできません。
しかし、夜はコントロール出来るのです。
厳しいようですが、ベットにスマホやゲームを持ち込ませないでください。
夜中の2時に寝ているなら1時30分を目標にしてください。
それができたらまた少し早めに寝られるようにして下さい。
そうやって通常の寝る時間にまで戻していきましょう。
思春期が終わらなくても起立性低血圧を治す方法
その③キチンと座る
起立性低血圧のお子さんで、日中だるくてほとんど寝ているお子さんがいます。
起立性低血圧は心臓の自律神経が弱くなっているので、全身の血流が回りにくいのでダルさが出やすくなります。
気持ちは分かります。
私も子供の頃に怠くて良く寝転がっていましたから。
一見、正解のような感じですがこれも起立性低血圧が良くならない理由のひとつです。
寝ている間は
悪い状態の保存
をしているだけです。
大人が寝てばかりいると、悪い状態の保存だけではなくいずれ寝たきりになります。
だるくてもなるべく座っているようにしましょう。
それもキチンと座ると良くなるのが早くなります。
キチンと座る時間が長くなってくると不思議とだるい日が減って元気な日が増えていきます。
背骨の矯正と良い姿勢のセットで早く起立性低血圧を治しましょう。