腱鞘炎の正しい治し方
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当院では自律神経失調症専門なのであまり腱鞘炎の方は来ません。
ただ、通っている方が「腱鞘炎になってしまいました」と相談を受けることがあります。
「お医者さんには手術を勧められているんですけど先生はどう思いますか?」
「うちで治療出来ますよ」
自律神経失調症専門ですが、実は腱鞘炎も大得意なのです。
腱鞘炎の手術はとても簡単なのでお医者さんどころかお友達でさえも
「すぐに終わるから手術した方が良いよ」
と軽くススメてきます。
確かに、腱鞘炎の手術は簡単ですぐに終わります。
だからと言ってホイホイと受けて良いものではありません。
昨日相談された患者さんはお医者さんにこう言われたそうです。
「この親指の腱は3本あるから1本切っても大丈夫」
と。
私は人間の体で切っても大丈夫、切除しても大丈夫なところはないと考えています。
昔は盲腸は何の機能もないので切ってもいいことになっていましたが、今は何かしらの免疫機能があると言われています。
百歩譲って、切ることにするのならば「やれる全てのことをやったけどどうしようもなくて、もう後は手術しかない」状態にすると後悔は少ないと思います。
腱鞘炎の手術をした人を何人かみた事がありますが、ほとんどの人が腱鞘炎を再発しています。
または、他の指が腱鞘炎になっています。
そして、手術をした腱鞘炎は自然治癒力が落ちているのでなかなか治療の効果が現れなくなります。
ここまでを読むと、簡単な手術ですがその決断に慎重にならざるを得ない事がわかると思います。
では、手術をしないでどうやって腱鞘炎を治す事が出来るのでしょうか?
通常、手術をしないで保存的に治療する場合、お湯につけたり、赤外線で温めたり、超音波を使ったり、腕をマッサージしたりします。
これをずっとやっていて効果がある場合もありますが、なかなか治らないのが現状です。
効果的な腱鞘炎の治し方は何でしょうか?
それは
使わないこと
です。
何か笑われそうですね。
でも、使うと痛いのですから使わなければ良いのが道理です。
もっとわかりやすく言うと、手首の辺りにパックリと傷口が開いていると思ってください。
そして、手を使うたびに傷口が開いて痛みと共に血が流れるとしたらどうしますか?
もちろん手を使わないようにしますよね?
それと腱鞘炎は同じ事なのです。
腱鞘炎は中で起こっているので、表面上は見えないのですが、腱に見えないながらも小さな傷が沢山ついているのです。
それが普通の傷口と同じに毎日少しづつ治っているのですが、不用意に手を使う度にまた新しい傷口ができて相変わらず毎日腱鞘炎が痛い事になるのです。
利き手ではないならそう難しい事ではないでしょう。
利き手の場合、痛くないように工夫してください。
例えば、通常の腱鞘炎は「つまむ時」に痛みます。
「つまむ」ではなく下から「すくう」にして下さい。
親指が腱鞘炎の場合はなるべく小指、薬指、中指で物を掴んでください。
これで新しい傷口が増えることは無くなるでしょう。
良い姿勢は治る能力を最大化させる
後は治る力をアップさせれば早く腱鞘炎は治ります。
治す力は自律神経です。
自律神経は背骨の中を通っています。
良い姿勢で生活してみてください。
背骨の矯正と良い姿勢と使わないことで最速で手術をしないで腱鞘炎は治ります。