起立性低血圧、腹痛と頭痛が入れ替わった?!
音声で聞きたい方はこちらから。
起立性低血圧のお子さんで、腹痛と頭痛がひどくて学校に通えないお子さんがいます。
今日は終業式だったとのことで、1ヶ月ぶりに学校に行けたそうです。
「お腹はもうほとんど痛くなくなりました」
と言っていました。
この子は来院当初は
「頭痛もあるけどお腹の方が痛い」
と言っていましたが、ここ最近は頭痛の方が辛いと言っています。
これは頭痛と腹痛が入れ替わったのでしょうか?
そうではありません。
大人でもよく
「肩が治ったら腰が痛くなってきたよ。移ったのかな」
と言われる方がいます。
このカラクリは以下のようなことです。
腹痛のポイントが120ポイントで、頭痛のポイントが110ポイントと仮定します。
ポイントが高い方がより重い症状が出ます。
背骨の矯正によって腹痛のポイントが105ポイントになると「まだ腹痛はあるけど最近頭痛の方が辛い」状態になります。
そして今日、腹痛のポイントが症状が出るボーダーラインを下回り95ポイントになったので、「腹痛はほとんど気にならない」状態になったのです。
腹痛だけ治ったの?
人によってそれぞれ治るスピードは違います。
症状によっても治るスピードは違います。
この子の場合、腹痛の方が治りやすかったようです。
朝、起きられないのに無理やり起こして、朝食を摂らせていたのも悪化要因の一つだったので、これをやめてもらったのも腹痛が早期に改善した理由でしょう。
でも、体が治る時は全体的に治るものです。
例えば、両膝を擦り剥いたとします。
右膝だけ擦り傷が治って、左膝だけ全く治らないことはあり得ません。
治りに差はあるけど少なからずや左膝の擦り傷も治るものです。
起立性低血圧の症状も同じで、腹痛が治ったのに、同じ体に起きている頭痛が改善しない道理はありません。
ただ、腹痛の方が先に改善したから余計に頭痛が感じやすくなっただけです。
起立性低血圧の頭痛の対処法
その①氷で冷やす
頭痛の多くは氷で冷やすと楽になります。
よく
「アイスノンでも良いの?」
「保冷剤は?」
と聞かれますが「氷で」冷やして下さい。
アイスノンや保冷剤は冷凍庫の設定温度、マイナス5℃とかで冷えています。
凍傷の恐れがあります。
しかし氷はその危険性がありません。
ただし、冷凍庫から出してすぐのものではなく、しばらく置いて表面がテラテラ光るくらいになった氷を使って下さい。
フリーザーバックなどに入れて、タオルには包まないで直接冷やして下さい。
基本的にどこを冷やしてもいいですが、やってみるとわかりますが額は10秒我慢できません。
冷やす時間は15分から1時間くらい冷やしても大丈夫です。
気がすむまで冷やして下さい。
起立性低血圧の頭痛の対処法
その②下を向かない
頭痛は下を向くと出やすくなります。
下を20度向くと、脳内血流が40%落ちると言う研究結果もあります。
頭痛とは多かれ少なかれ脳の酸欠です。
下を向き続けると慢性的に脳が酸欠になって頭痛が出やすくなるのです。
起立性低血圧の頭痛の対処法
その③良い姿勢で生活する
頭の土台は骨盤や背骨です。
その土台が歪めば頭も歪むのは構造上仕方がないことです。
ですから良い姿勢で生活しましょう。
良い姿勢で生活すると、自律神経も整って早く体調が良くなります。
背骨の矯正と良い姿勢のキープは、早く起立性低血圧が良くなります。