起立性低血圧がなかなか治らない理由
起立性低血圧(起立性調節障害)で来院するお子さんも当院にはいます。
思春期の自律神経失調症で朝、頭痛や吐き気を訴えてなかなか起き上がることができない症状です。
昼過ぎになると元気になるので怠け病院と間違われることもあったようです。
どの症状でもそうですが、すぐに改善するお子さんとなかなか結果が出ないお子さんがいます。
この違いは一体どこから来るのでしょうか?
起立性低血圧がなかなか治らない理由
その①就寝時間
多くのお子さんが起きる時間が遅くなるのが起立性低血圧の特徴です。
11時だったりお昼過ぎだったりです。
起きるのが遅ければやはり寝る時間も遅くなってきます。
最初のうちは12時過ぎにはベッドに入っていたのが徐々に遅くなり1時、2時となってきたりします。
ベッドに入ってもなかなか眠くならないのでスマホやゲームを持ち込んでしまうケースもあります。
夜中に一人で何の制限もなくスマホやゲームができるとしたらどうですか?
楽しいですよね。
するとヒマが潰れるので3時、4時ともっと遅くなってきます。
このように段々と寝る時間が遅くなってくるので当たり前ですが起きる時間も段々と遅くなるのです。
起立性低血圧がなかなか治らない理由
その②管理不足
上記のようにスマホやゲームがやり放題はすごく楽しいからなかなか本人が抑制しようとしてもできないと思います。
よく「子供の自主性に任せる」と言う意見も聞きますがよほどしっかりしたお子さんなら良いかもしれませんが自分の子供の頃を振り返って見て下さい。
親に怒られるからちゃんとしていたところはありませんでした?
親が出かけて留守で一人きりになった時TVも見放題でゲームもやり放題ではなかったですか?
私はそうでした笑。
子供の自主性だけに任せてしまうと緩み切ってしまうのはある程度仕方のないことだと思います。
だから親が管理してあげるのです。
・ベッドには11時までに入ること
・スマホやゲームは持ち込まない
・お風呂は9時には入ること
・起きられなくても良いから目覚ましをかける
などなど。
今は昔ほど学校に行かなくても良い風潮があります。
私も無理やり行かないでも良いと考えてます。
だから朝に起きる理由が無くなってたりします。
眠くても寝てても良いなら気が済むまで寝ていたいですよね?
起立性低血圧は自律神経失調症なのである程度は寛容にならなければいけません。
でも大人が「寝てても良いよ」と言う雰囲気を全面に出すと子供はそれを敏感に感じとります。
「良いのか〜」ってなります。
逆に
「どうしたら早く起きられるようになるかな?」
「どうしたら早くベッドに入れるかな?」
「どうしたら早く眠くなるようになるかな?」
と親子で話したりすることも大切だと思います。
朝の起きる時間はなかなかコントロールできませんが夜の就寝時間はコントロール可能ですからまずはこちらから対策してみてはいかがでしょうか?