体の使い方が上手くなる「小さく前へならえ」の法則
学校で習った「小さく前へならえ」を覚えていますか?
これです。
膝を90度に曲げて体にピッタリとつけた状態です。
私は腕や肩が痛い人や腰が痛い人に
「小さく前へならえの範囲で腕を使ってください」
とお伝えしています。
腕って遠くで使うのと近くで使うのどちらが楽だと思いますか?
例えば5キロの重りを遠くで待つのと近くで待つのを想像してみて下さい。
当然近くで持った方が楽に持てますよね。
重いものでなく軽いものでしたらどんな感じでしょう?
例えば紙とかペンなどを遠くで持つと辛いですか?
そんな事はないと思います。
紙やペンは軽いですから。
特に何も症状がない人ならこれでいいと思います。
でも何か症状で悩んでいるんだったら近くで持った方がその症状は楽になります。
具体的に言うと肩が痛い人が肩をまた痛くする時のほとんどは遠くのものを取った時です。
例え軽いものであっても手を伸ばして取った瞬間に痛みが走ります。
何故なら紙やペンは軽いけど腕は5キロくらいあって重いからです。
腕や肘が痛い人も同様です。
腰が痛い人もやはり遠くで物を取った時に痛くなると訴える方が多いです。
逆に小さく前へならえの範囲で腕を使うと体にかかる負担が減るので楽になるのです。
「でも遠くのものを取るときはどうしたら良いの?」
と思うかもしれません。
近くに移動してから取ってください。
脚を使って体を目標物の近くまで移動すると言う事です。
実はこれが一番肝心な事です。
肩が痛い人も肘が痛いひとも腰が痛い人も横着して脚を使わず手だけで物を取ろうとして痛めるのです。
これを実践してみるとわかると思いますが肩や肘、腰が楽なのが分かります。
そしてその代わり脚が疲れます。
でも脚は人体最強の筋肉が揃っています。
こんな事くらいで壊れる事はありません。
むしろ平素から脚を使う生活習慣が身につくので体が衰えにくくなります。
脚を使わないで脚よりも弱い肩や腕、腰などを使うから痛くなるのです。
結構勘違いしている人が多いのですが腰の筋肉は細くて弱いのです。
筋力測定で「背筋」と言う項目があって170キロとか出す人がいるから腰を含めた背中は強いんだと思っている人が多いようです。
でも腰を曲げてあの動作をしたら腰はすぐに壊れます。
あの力のほとんどはお尻や太ももの力なのです。
なぜならお尻の筋肉と脚の筋肉で体の筋肉の70%になるからです。
だから200キロ程の力が出るのです。
なのでしっかりと脚を使い近くで腕を使うようにしましょう。