手の痺れは首から来ているのか?
手の痺れと言えば代表的な例として首のヘルニアや胸郭出口症候群などがあります。
首のヘルニアは首の椎間板が飛び出て腕の神経を刺激して痺れが起こります。
胸郭出口症候群は腕の血管が鎖骨の辺りで圧迫されて痺れが起こります。
これらの治療として、牽引、首、肩、胸のマッサージ、主に上半身の電気療法などがあります。
今日、手の痺れに悩む方が再来院されました。
その方の背骨を治療すると、首や肩に近い背骨よりも断然、腰に近いところの背骨に問題がありました。
この方の手の痺れで1番改善しなくてはいけないところはここです。
「手の痺れなんだから首じゃないの?」
整形外科の教科書には、手の神経は首の第五から第八神経までとなっています。
要は首周辺からと言うことです。
だから、整形外科では首の牽引や、首や肩まわりを温めたりほぐしたりの治療がメインなのです。
私も10年くらい前にはそんな感じの治療をしていましたが、治しきれなかったり、また治せたとしても凄く期間がかかってしまったり、再発率が高かったりしました。
背骨は繋がっている。
背骨がズレる。
この言葉を聞くとほとんどの人は背骨が1つ、だるま落としみたいにズレると思っています。
このズレ方は「脱臼」で、救急車ですぐに病院送りです。
実際には、背骨は一本丸ごとムチのようにズレていきます。
だから腰、骨盤がズレていても首へ影響が出ます。
逆に枕の調整をして首の状態が良くなったら足の痺れがなくなった事例もあります。
では、手の痺れを改善するためにはどのような治療が良いのでしょうか?
体全体を良くする治療
が1番望ましいです。
先程も述べましたが、背骨は1本繋がっています。
だから、首だけ悪くなると言う事はありません。
腰痛で悩んでいる方だって、腰だけがズレているわけではありません。
体の問題は常に全体の問題なのです。
だから背骨の矯正も下から上まで全て行うのが望ましいです。
手の痺れの真の原因
その方が再来院されて今までよりもかなり背骨がずれていた事に驚何をしていたか伺いました。
2年ほど海外に引っ越しをしていて今までと違う生活環境にいたそうです。
仕事もやめて家にいることが多くなり、ほとんどソファーで過ごしていたとのことでした。
原因はこれです。
ソファーにダラっと座ることが日常的になってしまい、背骨がズレて痺れが出てきたのです。
引っ越す前はダイニングチェアだったからここまで酷くはズレていませんでした。
背骨をかなり優しく矯正して良い姿勢をお伝えしてお帰り頂きました。