変形性膝関節症の痛みは改善するのか?
「先生、変形した膝は治せますか?」
「多分治せないです」
「でも、痛みはとれますよ」
恐らく大勢の方は
「???」
だと思います。
治せないのに痛みがとれるの???
治せない(多分)のは「変形性膝関節症」です。もっと詳しくいうと
「変形」
は治せないかと思います。
でも変形は治せなくても痛みはとることは出来ます。
多くの人は
変形=痛み
と考えています。
でも意外と思うかもしれませんが変形してても痛くない人、痛くても変形してない人の方が圧倒的に多いのです。
これはレントゲンの結果と実際の症状が一致している人は全体のたった3割という研究結果もあるくらいなのです。
私の臨床経験上はもっとずっと上だと思います。
「変形は治らないかもしれないですが、痛みはとれると思いますがそれでも良いですか?」
と聞くと大抵
「それで良いです」
と答えます。
ではどのようになると変形していても痛みはとれるのでしょうか?
【関節の動きを良くする】
多くの関節では、正常の関節の動きが失われると痛みが出ます。
臨床上、動き過ぎ(関節がゆるい状態)で痛みが出る場合もありますが、多くは動かな過ぎて痛みが出ています。
痛みをとる為にはまずは関節の動きを正常に戻す必要があります。
では膝の関節を整えて、動きをつけていけば痛みはとれるのでしょうか?
私の母は変形性膝関節症です。
私は治療家になって20年ですが、最初の10数年は膝関節を整えてひたすら動きをつけることに専念していました。
「良くなったよ」
とその時は言われるのですが、その後程なくしてまた元に戻る、、、の繰り返しをしていました。
膝関節を治療してもすぐに戻ってしまう理由とは?
それは
背骨の動きを正常にしていなかった
からなのです。
「何故膝の治療で背骨の動きが関係するの?」
と言われそうですが、膝の神経は腰椎(腰の背骨)の1番から5番(全ての腰の背骨)を使っています。
この背骨の動きが正常でないと膝の神経が弱くなって膝の痛みが出てくるのです。
まず先に治療すべきは背骨の動きを整える事なのです。
変形性膝関節症の痛みを改善する方法
その①背骨全体の矯正を受ける
膝の神経は腰椎1番から5番までだからそこを矯正すれば良いのでは?
残念ながら違います。
背骨から出ているのが腰椎なだけであって膝の神経は脳から出て首を通って腰から出て膝にたどり着くのです。
だから首が曲がっていても膝の神経は悪くなるし、背中が丸くて曲がっていても膝の痛みは出ます。
背骨は一つ一つというよりも全体的に矯正をしていくとより効果的なのです。
変形性膝関節症の痛みを改善する方法
その②良い姿勢で過ごす。
私の母も
「椅子から立つ時痛くてね」
という時に
「しばらく背筋を伸ばしてから立つと痛くないんだよね」
と言います。
せっかく矯正を受けたのに家に帰って背中が丸かったら意味ありません。
痛いときだけでなく日頃から背骨が良い状態に保つと痛みも出にくくなりますし、より一層治りが良くなります。